老人はコンビニで雑談する。
どうも、加藤です。嘘です田中です。
コンビニに勤めていると、本当に変な客がやって来る。何が変かって?
いろいろさ。
老人は寂しがり屋だ。とにかくコミュニュケーションを取ろうとして来る。
そういう老人はたいてい、良かった頃の話をする。あの頃は良かった。俺は偉かった。思い出話、日本昔話。
高度経済成長なんて僕は知らない。最初は興味深くて楽しかったお話も、自慢めいていることに気づくと、途端につまらない作品になる。
同じ話を何度も繰り返すのは構わない。特に老人の話は角度が勝手に変わるからだ。切り口が変われば、それはもう別のお話だからな。
老人がなぜ友達ができないのか、わかる気がする。
僕にも同じようなところがあるからだ。
同じようなところ。
寂しがり屋のくせに、プライドが高いこと。このプライドのせいで、ずいぶん損をしてきた気がする。
プライドが高い男はモテないという。老人は結婚歴すらないようだ。9割の男が、見合いで結婚していた時代に。
僕はこの老人から何を学べばいいのだろうか。
僕はどこからきて、どこへいくのだろうか。